不動産売却で「囲い込み」に注意——不動産会社が両手仲介を狙う手口と見抜き方

不動産売却で不動産会社が行う「囲い込み」とは何か。両手仲介を狙う手口と、売主が被害を防ぐための見抜き方を解説する。

「囲い込み」は売主にとって大きな不利益になる

不動産売却で専任媒介・専属専任媒介契約を結ぶと、不動産会社が「囲い込み」という行為を行うことがある。これは売主の利益を損なう可能性がある問題行為として、業界内でも度々指摘されている。

囲い込みとは何か

  • 不動産会社が他社からの物件紹介・購入希望の問い合わせを意図的に断り、自社で買主を見つけようとする行為
  • 不動産会社は売主・買主の両方から仲介手数料を得られる「両手仲介」を狙って、他社に物件を紹介させないことがある
  • 結果として、物件の露出が制限され、本来もっと早く・高く売れたはずの売却機会を逃すリスクがある

両手仲介と片手仲介の違い

  • 両手仲介:1つの不動産会社が売主・買主双方の仲介を行い、双方から仲介手数料を受け取る
  • 片手仲介:売主側の不動産会社と買主側の不動産会社が別々につき、それぞれが自分の依頼者からのみ手数料を受け取る

両手仲介自体は違法ではないが、会社の利益優先で「他社に紹介しない」という囲い込みに発展すると、売主の利益が損なわれる点が問題視されている。

囲い込みを見抜くサイン

  1. レインズ(不動産流通標準情報システム)への登録状況を確認する:専任媒介・専属専任媒介契約では登録が義務付けられているが、実際に他社から問い合わせが来ているかを確認する
  2. 「他社から問い合わせがあったか」を定期的に質問する:問い合わせが全くないと言われ続ける場合は要注意
  3. 内覧希望の申し込みに対する対応が不自然に遅い・断られる:他社経由の内覧希望を理由をつけて断っている可能性がある
  4. 販売活動報告の内容が具体性に欠ける:専任媒介契約では定期報告が義務だが、内容が曖昧な場合は活動実態を疑う材料になる

囲い込みを防ぐための対策

  • レインズへの登録証明書を発行してもらい、実際に登録されているか自分でも確認する(レインズには売主自身がログインして自分の物件情報を確認できる仕組みがある)
  • 一般媒介契約を選択肢に入れる:複数の不動産会社に同時に依頼できるため、囲い込みのリスク自体を回避できる。ただし各社の販売活動へのモチベーションが下がりやすい面もある
  • 信頼できる不動産会社を選ぶために、口コミ・実績を事前に確認する

まとめ

囲い込みは不動産会社が両手仲介を狙うことで発生しやすく、売主の売却機会を狭めるリスクがある。レインズへの登録状況の確認や販売活動報告のチェックを通じて、囲い込みの兆候がないか注意深く見守ることが重要だ。

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